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〈協力隊ブログ〉総社商店街筋の古民家を活用する会

〈協力隊ブログ〉総社商店街筋の古民家を活用する会

イノベーションの担い手となるのは「若者、よそ者、ばか者」であるとよく言われます。
そのような、積極的な姿勢で、様々な視点をもち、柔軟に動ける存在であるのが「地域おこし協力隊」です。
高梁川流域において活躍する協力隊の皆様の活動状況を、本ブログでもお伝えさせていただきます!
地域に新しい風を運び入れ、様々なヒト・モノ・コトをつなぐ活動につき、ぜひご注目ください!


総社商店街筋の古民家を活用する会 理事長

今回紹介するのは、NPO法人総社商店街筋の古民家を活用する会 理事長の金丸由記子さんです。
「総社商店街筋の古民家を活用する会」は、様々な切り口から総社商店街筋や総社市内に残る古民家などの保存や活用について、考え、
「レトロ」という言葉が「古きもの」という括りから解き放たれ、「今」とともに生きていく、「レトロ=今日、そして明日」という考え
方を地元の方々や市と一緒になって推し進めていきたい。そんな気持ちをカタチにしていくことを目指して活動されています。

「NPO法人を立ち上げたきっかけは?」

旧堀和平邸27年前、主人の転勤で、私の出身地の総社市にUターンし、市主催の「仕掛け人塾」という企画で旧堀和平邸と出会いました。
旧堀和平邸は、江戸時代後期に建てられた総社市の由緒ある旧家で、その立派で趣のある建物を何とか残したいとボランティアを10年間続
けましたが、将来的な修繕費用等を考え、NPO法人を立ち上げました。
現在は総社市に寄贈され、私たちの会が借り受けています。

「堀和平とは?」

堀家は、代々、総社宮の神職として仕え、江戸時代後期には「志保屋(塩屋)」という屋号で、酒等の売買、両替商、回船(かいせん)問屋を営む豪商でした。また、備中松山藩の御用商人にもとり立てられ、商人でありながら名字帯刀を許されていました。
堀和平安郷(ほりわへいやすさと)は、1841年(天保12年)堀家の四男として総社に生まれ、明治の初め頃、家業の「志保屋」を相続し、主に反物を商っていました。その後、洋画に感心を抱き、商売を通じて、油絵に接する機会を得て、独学で油絵を描き始めた岡山県の洋画界の先駆者です。(和平の代表作「母子像」は、倉敷市立美術館に所蔵されています。)

「151プロジェクトとは?」

151プロジェクト

「151プロジェクト」は、私たちが掲げる旧堀和平邸の活用テーマの「世代を超えて、人が育つまち」に基づき、「出会い」「多世代」「集い」「学び」「文化」「歴史」「独り立ち」を軸に立ち上げたプロジェクトです。
このプロジェクトは、いわば、総社市が「舞台の持ち主」、私たちが「舞台製作者」、151プロジェクトが「舞台演出」、そして利用者・お客様が「演者」となることで、それぞれの立場を十分に生かし、建物の歴史的価値・利用価値を最大限引き出すことを目的としています。これらのテーマに沿って若者が「関わりたい」「移住したい」「定住したい」と思える「まち体験」を創出し、それがきっかけとなって、商店街筋の活性化の核となるような人を呼び込み、空き家、古民家の利活用が進めていければと考えます。
プロジェクトのコンセプトの「一期一会」は、「まちの新たな歴史となる、『1つの出会い』を演出する」で、文化芸術・交流の場をきっかけに、総社市内外の世代を超えた人々が集う、複合教育施設の拠点として建物の改修・整備を行っていきたいという想いを込めて付けています。

「つながるカフェ 線」

カフェ線店内

「151プロジェクト」の一つで、古民家の風情に日替わりカフェを掛け合わせた事業のことです。具体的には、「これからカフェをしたい」と考えている未来のカフェオーナーのチャレンジの場として、場所を提供する「チャレンジ・ショップ」のことです。
お客様にも新鮮な気持ちで利用してもらうことを目的とし、地域内外の方々や世代を超えた方々の交流の場となっています。「つながる
カフェ 線」から独立して商店街近郊にお店を出した人もいます。
レンタルスペースを始めた頃、ここで飲食店をやってみたいと声を掛けられたことが、きっかけで、お店の入り口には、様々な作者
の雑貨や野菜などの代理販売スペースもあります。
総社は、その昔、薄荷(はっか)の一大生産地として日本産薄荷の7割を生産していた経緯があります。外国産に切り替わると瞬く
間に衰退しましたが、総社産薄荷に目をつけ、新たに薄荷の商品を開発、製造、販売しています。

カフェ線料理

「総社商店街筋の魅力は?」

総社商店街筋は総社の宮参道に接し、その昔多くの豪商が軒を並べた門前町として栄えた通りでした。ただ、現在は空き家も多く、かつての活気を失っています。しかし、総社市まちかど郷土館(旧総社警察署)は文化庁の文化財にも登録され、旧堀和平邸をはじめ、まちとしてのポテンシャルは高いと思っています。

「今後、どんなことをやりたいですか?」

少しずつ増えてきた古民家を活用した店舗を、この商店街に後5店舗ほど増やせたらと思っています。それと現在7年目になるハッカプロジェクトで手掛けている商品を、もっと多くの方に知っていただき、薄荷にのせて、総社を広報したいです。また、私の活動についても、次の担い手となる若い人たちを育成し、応援、サポートをしていき、次の世代の方に素敵なまちを残していきたいと思っています。

編集後記

金丸さんとの会話は、自身の協力隊として、非常に参考になりましたし、刺激にもなりました。
どこの自治体も人口減少が課題となる中、総社市は、人口が増え、人口増加率が中国地方でトップだったときもあります。企業誘致、障がい者雇用の推進、子育て支援など、人口増の理由は複数ありますが、金丸さんの活動も少なからず影響しているのではないでしょうか。
今後、玉島みなと朝市で薄荷の商品を販売していただけるようお話をしていき、金丸さんの活動を紹介していければと思います。


ポールファスさん写真

氏名  :ポールファス昌利
趣味  :旅行、YouTube 視聴
担当業務:高梁川流域圏域内の地域資源の発掘
任期  :2022.4~
出身地 :倉敷市
前住所地:広島市

父が日本人、母がアメリカ人で、4人兄弟の次男として倉敷で産まれ育ち、市内の高校を卒業し、地元企業に就職した後、県外に住んでいました。
大工をやっていたので、店舗などの改装・修繕は、いつでも相談してください。
旧姓が「安田」なので、「安田(やすだ)」と呼んでください。

Instagramに情報をあげるので、みなさまぜひフォローをお願いします!

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