高梁川流域圏域の地域課題解決を担う活動として、地域を代表する企業や若手経営者による事業活動以外にも、地域おこし協力隊として活動する人たちの、さまざまな取り組みが挙げられます。
地域おこし協力隊とは、自治体が都市地域からの移住者を「地域おこし協力隊員」として任命し、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PR等の地域おこし支援や、一次産業への従事、住民支援などの地域協力活動を行いながら、その地域への定住・定着を図る取り組みです。
地域おこし協力隊は平成21年度に開始され、令和2年度の受入自治体数は1,000自治体以上にのぼり、5000名を超える隊員が活躍しています。政府はこの隊員数を令和6年度に8,000人に増やすという目標を掲げており、地域の課題解決を担う重要なプレイヤーとして存在感が高まっています。
高梁川流域の市町でも多くの地域おこし協力隊員が活躍しており、以下のような活動に取り組んでいます。
■新見市
■高梁市
■倉敷市
■浅口市
■笠岡市
など、一例。
このように、圏域のそれぞれの課題に対して、地域おこし協力隊員がそこに暮らしながら取り組んでいます。
よく、イノベーションの担い手となるのは「若者、よそ者、ばか者」であると言われます。「若者」とは、年齢的なものではなく、積極的に活動に取り組む若々しく前向きな気持ちを持つ人。「よそ者」とは、客観的な視点を持ち、その場所にある固定観念に囚われない人。そして、「ばか者」はアイデアを出す人で、良い意味で空気を読まず、柔軟な考え方ができる人を指します。
移住して地域課題に取り組む地域おこし協力隊員は、まさにこれらの資質を備えたイノベーションの担い手になりうる存在と言えます。彼らの活動を支え、その他さまざまなプレイヤーが多様な強みを活かすことが、地域の発展につながるのだと思います。