ハーバード大学経営大学院の教授だったヘンリー・チェスブロウ氏によって、2000年代初頭に提唱された概念。同氏によると、「オープンイノベーションとは、目標達成のための知識のインフローとアウトフローを活用して内部のイノベーションを加速し、イノベーションそのものの外部活用によって市場を拡大することである」と定義されています。
多くの注目を集めてきたオープンイノベーションですが、時代の変化とともに、その在り方には変遷が見られるようです。
オープンイノベーションが始まった当初の段階は、企業が自社が有していない技術を持つ特定の他者(スタートアップや大学等)と1対1の関係で連携するのが基本のあり方でした。
その後に生まれたオープンイノベーション2.0では、1対1の関係ではなく、企業、大学、自治体、市民など様々な関係者が連携しあう多対多の関係をベースとして、企業のイノベーションだけでなく、社会課題解決の手段としてもオープンイノベーションが導入されてきました。
そして、オープンイノベーション3.0では、大企業がまとめ役となり、スタートアップや大学、自治体など多数の関係者間との連携を調整する、1対多の関係が見られています。
このように、提唱から20年近くが経過し、そのあり方も時代に応じて変遷を遂げてきたオープンイノベーション。高梁川流域圏クロッシング事業では、オープンイノベーションの考え方を取り入れ、高梁川流域から新たな価値を創出していきたいと考えています。
オープンイノベーションは、デジタル技術を駆使して一部の先端的な企業が行う取り組みのみを指すものではありません。
高梁川の流れに沿ってつながる地域の持続的な発展に向けた、この地域ならではの事業者連携のあり方やオープンイノベーションの形を、地域の事業者や関係者の皆さまとともに模索していきたいと考えています。
これから、本Webサイト上でもオープンイノベーションや企業連携についてお役に立てる情報を発信できるように努めてまいりますので、ご期待ください。